「同性愛サイト」フィルタリングの是非

 同性愛者の方々の中にはBLや百合を毛嫌いする人がよくいるみたいですが、当事者の存在が可視化されづらい現状の中、そういった娯楽をきっかけにして同性愛に対するシンパシーを得る人だって少なくないのだから、むやみに門戸を狭めるべきではないと僕は思います。

 そんなことを考えさせられた記事。
 フィルタリングの必要性、同性愛サイトやプロフなどで親子に意識差
(※強調はOssie)

 IMJモバイルは18日、携帯サイトのフィルタリングサービスに関する意識調査の結果を発表した。同性愛に関するサイト、SNS、掲示板・チャット、プロフなどのジャンルについて規制が必要かどうかで、子供と保護者には大きな意識差があることがわかった。
(中略)
 携帯サイトの各ジャンルについて規制が必要かどうかたずねた設問でも、子供と保護者で意識差が見られ、特に「同姓愛に関するサイト」については、規制が必要(「規制が必要である」と「やや必要である」の合計)とした子供は47.3%だったのに対し、保護者では87.8%で、その差は40.5ポイントに達した。また、「SNSサイト」でも35.3ポイント、「掲示板・チャット」で35.1ポイントの開きがあった。

 逆に、規制は不要(「規制は必要でない」と「あまり必要でない」の合計)と思うサイトを挙げる設問では、総じて子供のほうが割合が高かった。「プロフサイト」に対して規制は不要とした子供が73.1%だったのに対し、保護者では31.4%と、その差は41.7ポイントあった。このほか、「SNSサイト」で38.1ポイント、「掲示板・チャットサイト」や「ブログサイト」で35.1ポイントなど、コミュニティ系サイトで大きな意識差が表われたという。

 IMJモバイルでは、「10代へのBL(ボーイズラブ)ブームの影響や、コミュニティ系サイトの浸透を窺わせる結果となった」としている。

 それにしても「87.8%」という数字はショッキングですね。

 去年の参議院選挙に尾辻かな子さんが出馬なされた時、少しは風向きが良くなってきたのかな、と考えていたんですが……世間の理解はまだこんなレベルか。暗澹たる気分です。

 やれBLだの百合だのマリみてだのLの世界だのと、ただ娯楽として消費するだけでなく、同性愛についての正しい知識をもち、そしてそれを広めていくという意識をもつことも必要ではないかと僕は常々考えています。
 学校でも教えない、メディアが垂れ流す情報は歪められたものばかり――日常生活で正しい情報に触れる機会が皆無という状況を、何とか変えていかなきゃいけない。
 微力ながら、僕もそんなふうに考えてサイトをやっております。男性異性愛者である僕が「百合物」を嗜むエクスキューズを並べるばかりでなく、同性愛についての正しい理解(それも異性愛者にとって都合の良い解釈や理想ではなく)も得られるような内容を目指しています。
「百合物」はファンタジーであっても、「百合」そのものは魔法や超能力の類ではなく、現実の存在なのですからね。

 とはいえ、僕はケータイでネットをやらないので実際のところはわからないのですが、「ケータイの同性愛サイトはアダルト系が大半であり、親にとってはホモフォビアを抜きにしても子ども達に見せられるサイトが少ない」という声も聞かれます。
 また、情報の不足はもちろんのこと、同性愛者の「正しいモデル」となれる人物が“「現実の世界」において”なかなか見当たらないというのも問題だと思います。

 そんな中、この件に関して、ゲイの出会いイベントを主催する団体「ピアフレンズ」の代表者である石川大我さんの投書が朝日新聞に掲載されました。(2008年2月14日 14面「声」欄)

 フツーに生きてるGAYの日常 ケータイのフィルタリングに関する石川大我さんの投書、朝日新聞に掲載

「87.8%」の中の人たちの目に留まることを祈ってやみません。